合気道の受身
合気道で受身を取るのは、倒れた時にけがをしないためですが、もう一つ大切なことがあります。それは、受身を取って相手から離れ、相手の次の攻撃から身を避けたり、自分が反撃に転じたりするためです。そのために、完全に受身が取れなくなるまで頑張らないで、少し動きに余裕があるうちに受身を取ります。
受身には、前受身(前方受身)、後受身(後方受身)があります。前受身は、前に倒れた時に顔を畳に打ち付けない、不用意に手を付いて腕の骨を折らない、肩から落ちて鎖骨を折らないなどのために取ります。後受身は、後ろに倒れた時に頭を打たないために取ります。
この他、倒れる方向によって、横受身もあります。
前方転倒受身、前方回転受身、後ろ反転受身、後方回転受身などと分類しますが、最初は、しゃがんだ低い位置から倒れて、慣れるに従って立った位置でも出来るようにします。後受身のときには、後頭部を打たないようするため、お臍を見るようにして受身を取ることが大切です。今まであまり使っていなかった首の筋肉を使うので、最初の2、3週間は首の筋肉に張りを感じることがあります。