合気道を始める前の準備体操

腰痛がある方のために(参考)

日本AKA医学会
youtsuu (PDF)

① 30分~1時間ごとに前屈後屈体操をする(デスクワークなどで同一姿勢を取っているとき)。
② それでも腰が痛いとか疲れた場合、20分くらい横になって筋肉を休ませる。
という2つで腰痛・ぎっくり腰の予防ができます。

新倉式呼吸法(参考)

綾空会
新倉式呼吸法について

有段者

  • ある程度技ができるようになると、指導者が新しいことを教えていても単に技の名称だけしか頭に入ってこない状態になるので、マンネリに注意し、工夫しながら日々新たな気付きがある稽古を心掛ける。
  • 技の上達に伴って、ますます無意識に体が動くような稽古(相手を意識しない、自分のフォームを意識しない稽古)をし、その代わり何を意識(イメージ)するのかが自分の言葉で表現でき、体現できるようになるまで研究し(精神の働きを科学し)、練りあげる。
    「合気道は手を見てはいけない。相手を見る必要はありません。姿を見る必要はありません。ものを見る必要もありません。魂(こん)の比礼振りでありますから。」(合気神髄p.27)
    「合気は天の科学である。精神科学の実践を表しているのである。」(合気神髄p. 172)
  • 心・気・体が宇宙万有の活動(宇宙の法則)と調和するような技を稽古する。
    「気の妙用」によって、個人の心と肉体を調和し、また個人と全宇宙の関係を調和するのである。」(合気神髄p.178)
  • 合気道の神髄を自得できるよう工夫し、閃き(インスピレーション)を受ける。
    「すべて道はあるところまで先達に導かれますが、それから後は自分で開いてゆくものなのです。」(合気神髄p.182)
    「合気の道は無限です。わたしも七十六になりますが、まだまだ修行中です。」(昭和37年発行 植芝吉祥丸著『合氣道』p.219)

有級者(始めてから3年間程度)

  • 早い段階から『呼吸力(真空の気と空の気の結び、魂の比礼振り)』を身につけることに取り組む。
    「茲(ここ)に合気の道を愛究される誠友は先ず真空の気と、空の気を、性(さが)と業(わざ)とに結び合い、喰入り乍ら業の上に科学以て錬磨するのが修行の順序であります。」(合氣道新聞創刊号)
  • 指導者の技をよく見て、動き(体捌き、手捌き)がイメージできてから稽古を始める。
  • 技の名称と実際の技の施し方(技のイメージ)が繋がるようにするが、目に見える相手の体の動きではなく目に見えない相手の心の動きに集中して(意識して)体を捌くよう心がける。
    このとき、ここでこう手を返してというような途中途中の自分のフォームをイメージしないで、相手に触れる自分の手に心地よさを感じながら相手が導かれて倒れる様をイメージして、その場所まで体を運ぶ。
    「相手が歩いてくる。相手を見るのじゃない。ひびきによって全部読みとってしまう。」(合気神髄p.119)
  • 分からなければ、稽古相手よりも直接指導している指導者に技を施してもらって、受け身を取りながら相手と触れている箇所の感覚や気の繋がり(結び)を体感する。

合気道上達方法 いつまでも大切な要素

  • 素直な心を持つ。- 師の教えを真似る(真似ぶ、学ぶ)だけではなく、真実をありのままに見る心。
  • 持たせた手を動かさない。
    - 相手の持ちたいように持たせてあげて、相手の気持ちを感じながら(気持ちを受け入れながら、すなわち心を結びながら)自分の体を動かす(捌く)のが先。
  • 腕や肩に力を入れない。
    - 単なる脱力ではない。手は相手を倒すための道具ではなく、相手を感じ、相手の気持ちを導くもの。
    力を入れないでできる理合(技の原理)があるので、それが必ず解かるようになるという気持ちも大事。
    そのため、「できない、難しい、不思議だ」という否定的な言葉を自分の心につぶやかないで、「あれ、面白そうだ」とつぶやく。

合気道上達法方 まず何よりも必要なこと

  • 目標(中間ゴールとしての)が有ると無いとでは上達度合いに違いが出ます。
  • 目標は、イメージ、ビジョンとして意識化、視覚化します。
  • まず、呼吸力や技のイメージ、どのような人間になるのかというビジョンを持ち、いつまでに達成するかを決めましょう。
    技については、昇級・昇段審査の時期を一つのステップにするとよいでしょう。
  • 目標に到達するための原動力としては、最初の感動、真理を知る喜びや楽しみ、世のため人のためにという使命感、そして励まし合う良き仲間が居るということが欠かせないでしょう。
  • 武道の最終目標は、人生の目的(万人共通の命題)そのものになります。

合気道上達方法

上達法とて別に王道(近道)はありませんが、さりとて20年も30年も稽古を続けていながら、いつまでも合気道は(修得が)難しいと言っているようでは、考え方や取り組み方にどこか間違いがあると思わなければならないでしょう。
修得が難しいのは技が複雑だからではありません。技の生命である『呼吸力』というものをよく理解していないため、技の中で満足に『呼吸力』を遣うことができないからです。
理解するという言葉を理合(原理)が解るという意味に捉えれば、その理合がイメージでき、さらに言語化(概念化)できて初めて理解できたということになります。

「合気道では、しばしば”気” “気の力” “気の流れ”という言葉が用いられるが、これが合気道の技の生命として流れる時、その力を呼吸力という。合気道ではどんな技も、どんな動きもこの呼吸力がなくては絶対に正しい技とは言い得ないのである。」(植芝吉祥丸著『合氣道技法』p.79)
「合気は ・・・”気”ばっかりであります。」(合気神髄p.100-101)

また、理合が解っても、正しい反復練習をしなければ、真に修得(体得)するまでに思わぬ時間を要することになってしまいます。
正しい反復練習とは、相手の気持ちを感じ、和合同化する(結ぶ)ことに意識を集中させる稽古です。
この意識やその時に受ける感覚を大切にすることが上達に繋がります。そのような稽古は、いつも心地よさを感じるはずです。
心地よい稽古を続けていると閃きが沸いてきて、どんどん理解の眼が開かれるようになります。
体得とは、激しく辛い稽古によって体に記憶させることではなく、楽しく心地よい稽古をすることにより、その時の体の感覚を脳に記憶させることです(大脳生理学による)。

「技は宇宙の法則に合していなければならないことはいうまでもない。それには正しい念(イメージ、意識)がなければならない。この念で正しい稽古を積まなくてはいけない。」(合気神髄p.174-175)

修得期間について、大先生(開祖)は、「相手の気は相手にまかす。・・・ 無抵抗主義には大なる修行がいる。しかし心を結ぶには三月で足ります。」(合気神髄p.159)とか「合気というものは、初め円を描くこと、つまり対照力(八力、和と統一)。相手に指一本ふれないでも相手は跳んでしまう。この一つのものをつくりあげるにも十年くらいはかかる。」(合気神髄p.119)と言われています。
このことから、まず結びの初歩の習得は三月とし、呼吸力に基づいた技の体得は十年を一つの目安にしたいと思います。

そのため、上達法として大切だと思うことを次にまとめます。

初心者段階(始めてから3か月間程度)

・半身の構え、体捌き(入身、転換、転身)、受け身、膝行の習得。

・基本の技(第一教~第四教、入身投げ、四方投げ、小手返し、天地投げ、回転投げ)の習得。手捌きよりも体捌きのイメージトレーニングが効果的。

・良く動けるようになるため、取りも受けも腕や肩から力を抜き、柔道よりも剣道的な動きを思い描く(イメージする)とよい。

クジラのジャンプ

シーワールドでは、巨大なクジラが何と7メートルもジャンプしている。
どうすれば、そんなことができるようになるのだろうか?
もちろん、こうした見事なジャンプの陰には、調教師たちの地道な訓練がある。

彼らが重点を置くのは、反復させたい動作を奨励すること、
つまり、この場合はクジラにロープを飛び越えさせることである。
そこで、あらゆる面から環境を整えていき、「失敗できない」ように仕向ける。
まず水面下にロープをはって、クジラが期待どおりの動きをせざるを得ないようにする。
クジラがロープを越えたら、それを奨励する。つまり、魚をやり、撫でてやり、遊んでやり、
これが一番大事なのだが、クジラの行動を強化するのである。

では、クジラがロープの下をくぐってしまったらどうなるだろうか?
答えは、「何も起こらない」。電気ショックを与えるわけではないし、表立って叱り飛ばしもしない。
赤点もつけない。
つまり、マイナス方向の行動は見逃されるのである。

これこそ、華々しい結果を生み出す訓練のポイントである。そして、クジラがロープの下より上を跳ぶ回数が多くなるにつれ、調教師たちはロープを少しずつ上げていく。
急に高くしたりすると、クジラが肉体的にも感情的にも飢えてしまうからである。

このエピソードは、私たちに二つのことを教えてくれている。
一つは、「ほめすぎるくらいにほめろ」ということだ。
たとえ些細なことでも見逃さず、いいことは常にほめてあげよう。
もう一つが、「批判は控えめにせよ」ということだ。失敗した場合は、本人がいちばんよくわかっている。
何より必要なのは助けである。
批判を控え、罰も軽めにとどめれば、人はたいていその件を忘れない。
同じ間違いはしないようになる。

                                  出典不明

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